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問い合わせ先

総務課学融合推進事務室
学融合推進センター事務係

〒240-0193
神奈川県三浦郡葉山町(湘南国際村)

TEL:046-858-1629、1657(事務直通)
FAX:046-858-1546
e-mail : cpis-office(at)ml.soken.ac.jp

大統合自然史(仮称)

第二回 大統合自然史授業開発研究会


開催日時:平成27年10月23日(金)13時より18時まで

開催場所:コンベンションルーム AP品川
 東京都港区高輪3-25-23京急第2ビル 7階 Sルーム
 JR・京浜急行品川駅高輪口より徒歩3分
 http://www.tc-forum.co.jp/kanto-area/ap-shinagawa/shn-base/


【概要】
 10月23日(金)、コンベンションルームAP品川にて、第2回大統合自然史授業開発研究会が行われました。第2回研究会では、第1回研究会の議論を承けて、Big history projectなど、この大統合自然史に近い構想の通史を参考に、どのような授業を行っていくべきか、参加の先生のそれぞれの専門の立場から、熱心な議論が交わされました。特に文理融合をどのように実現するのかについて、いくつかの重要な提案がなされ、また、依拠するテキストの必要性についても確認しました。

【事前課題「大統合自然史で何を教えていくのか」について】
 今回の研究会では、事前課題として、大統合自然史のなかで、扱いたい、また扱うべきテーマを参加者から募集してそれを基に議論をしていきました。ここでは文系の先生から、文科の立場からは、「自然史」はできない、「自然文化史」などすべきではないかといった意見が出されました。発起人も当初は文科の参加を念頭に置いていなかったとのことで、文科が積極的に関わってくれるのであれば、当然、名称の変更も必要になってくるだろうという意見がありました。さらに、文理融合のあり方について、かなり熱心な議論が交わされました。特に文系と理系が並んで講義をして、ただオムニバス的にやるのでは意味がない、人間が世界について知覚するとき、理系と文系とで違うアプローチになっているが、この違うアプローチがなぜ存在するのが、それがわかる組み立てにしないと文理融合の意味がないという、非常に重要な問題提起がありました。
 また、事前課題について、人類史の部分に文化史・文明史・また宗教史といった部分を組み込めるのではないかとの提案がありました。

【文理融合についての議論】
 この後、参加者全員でディスカッションを行いました。文理融合については、理系の先生から、自分の研究は記述的な学問で、民俗学のフィールドワークとよく似ている。方法的な面で、共通の部分はあるのではないかと発言があり、また、文系の先生からも、学問の発達の過程では博物学という共通の学問があったという重要な視点も出されました。

【授業の進め方】
 大枠の部分をどう取り扱うかということで、『137億年の物語』は理系だけでなく、文系にも親しみやすい内容で、大枠としてよくできているが、専門の立場から見ると疑問に思う箇所も多い。これをそれぞれの先生が専門の立場から批判的に読んでいく研究会を行い、それをベースに授業を組み立てるのがいいのではないかとの案が出されました。これについて個別にはさまざまな意見が出されましたが、とにかくパンフレットのようなものでもいいので、たたき台となるテキストが必要だというご意見が出ました。

【研究発表】
 最後は、講演者の長谷川先生による「地球上の進化における5つの大転換」のご発表でした。生物学の立場から、地球上の生命の進化には、「生命の複製体」「真核生物の登場」「多細胞生物の進化」「動物と神経系の進化」「人類の進化と言語・文化の発生」という5つの大転換があったという観点による、生命の進化の歴史をダイナミックに概観した発表で、特に人類の進化については、参加された先生方の関心も高く、多くの質問が寄せられました。

【まとめ】 
 参加した先生によって立場はさまざまですが、自身の専門の研究の位置づけを俯瞰するための、大統合自然史という学問の意義の確認と、文理融合について、単なるオムニバス形式ではなく、もっと相補的な関係であるべきといった重要な提案のなされた、非常に意義深い研究会になりました。

文責 七田

【会の様子】