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問い合わせ先

総務課学融合推進事務室
学融合推進センター事務係

〒240-0193
神奈川県三浦郡葉山町(湘南国際村)

TEL:046-858-1629、1657(事務直通)
FAX:046-858-1546
e-mail : cpis-office(at)ml.soken.ac.jp

大統合自然史(仮称)

第四回 大統合自然史授業開発研究会


開催日:平成28年3月22日(火)

開催場所:コンベンションルーム AP東京八重洲通り



【概要】
 平成28年3月22日(火)に、コンベンションルームAP東京八重洲通りにおいて、第4回大統合自然史授業開発研究会が行われました。第4回研究会では、平成28年度の学融合レクチャーで試行が行われることになった「大統合自然史1(宇宙・地球編)」についての議論が行われました。

【平成28年度学融合レクチャー「大統合自然史1(宇宙・地球編)」について】
 はじめに学融合推進センター長の鎌田進先生から、平成28年度の学融合レクチャー「大統合自然史1(宇宙・地球編)」についてお話がありました。「宇宙」「地球」「生命」「人類」の4領域で構成される大統合自然史のうち、「宇宙・地球編」を平成28年度の学融合レクチャーで試行することが正式に承認されたこと、そしてその実施内容が説明されました。
 ここでは、文系とのつながりをどう提示するか、単なるオムニバスで終わらないためにどう工夫するか、また学生につながりを意識してもらうために、先生とディスカッションする場を設ける必要があるのではないか、などの議論がありました。

【平成28年度学融合レクチャー授業案について】
 次に学融合推進センターの七田麻美子先生から、当日のタイムスケジュールの、かなり詳細な説明がありました。
 その内容をまとめると以下のようになります。
 〔第1講〕7月25日に、遠隔授業でガイダンスを行い、課題を提示。
 〔第2講〕課題学習。指定した書籍を読んでレポートを作成してもらう。
 〔第3講〕9月7日、KEK講義室に集合。集中講義のガイダンスとレポートに基づくグループワーク。
 〔第4講〕素粒子に関する講義の後、加速器の見学と演習。
 〔第5講〕トークセッションという形式で、翌日のJAXA見学のための事前学習。
 〔第6講〕9月8日、JAXAに移動して、宇宙に関する講義。
 〔第7講〕それをふまえてJAXA見学と演習。
 〔第8講〕地質標本館に移動して見学と演習。
 〔第9講〕〔第10講〕9月9日、再びKEK講義室にて、地球編についての講義。
 〔第11講〕講義全体をふまえてのディスカッション。
ここで、遠隔授業のあと、どのように学生をフォローするか。地質標本館に行く前に事前学習の時間がとれないが、その点は問題ないか。また、3日目のディスカッションをどのような形式にするか等の今後詰めていくべき点についても言及がありました。

【宇宙・地球編の単元内容について】
 そして、宇宙・地球編の単元内容についての議論がありました。
 はじめに、天文科学専攻の大石雅壽先生から、話題提供として、「宇宙と私達のつながり」という発表をしていただきました。私達のからだを構成する物質のうち、水素はビックバン直後にでき、またその他の鉄より軽い元素(炭素、窒素、水素)は恒星の中の核融合から作られ、宇宙に多く存在するありふれたものであること。そして、星の寿命が尽きる時に作られる鉄より重い元素とともに、星を構成していた元素は宇宙に放出される。それらが塵となって凝集した暗黒星雲の中で分子が形成される。これらが惑星にとりこまれ生命の誕生につながるという「宇宙における物質の輪廻」の紹介がありました。また生体分子の非対称性の起源についてのお話もありました。地球の生物がL型のアミノ酸しか使っていないこと、その理由として現在は「円偏光説」と「弱い相互作用説」の2つの説が出されていること、「円偏光説」の場合は宇宙にある生命はL型とD型が半々になり、「弱い相互作用説」の場合は宇宙にある生命もL型のみになるということ、このように生体分子の非対称性も宇宙と深く関わってくるというお話で、さまざまな角度から宇宙と私達のつながりについてお話くださいました。
 また、極域科学専攻の伊村智先生からは、地球編を担当してくださる講師の先生に内諾をいただいたこと。地質標本館見学との連携が可能な分野の先生であることなど、ご報告いただきました。
 なお、当日は第2講の課題学習に使用する図書の候補を多数持ち込んでの議論となりましたが、これらが、ある分野の専門書ばかりなので、それをつなぐ内容をもった著作を入れてほしいという意見や、また、どう共通の軸でつなぐかが見えづらいという意見もありました。

【生命・人類編に向けての平成28年度活動方針について】
 今後の予定として、対となる「生命・人類編」については、まだ何も決まっていないこと、次年度の学融合レクチャーで行うのであれば、シラバスの〆切となる12月までにおおよその内容を決めなければならないということ、また、学外の研究機関や研究者の協力を仰ぐことを検討すべきとの議論がありました。

【まとめ】
 最後に鎌田先生から、この一年の総括として、大統合自然史の学内での位置づけ、科目の目的、受講者へのメッセージ等をお話していただきました。そこで全体を貫くテーマとして「物質の創生と環境」という視点、また、人類が地球環境に決定的影響を及ぼすに至ったことの自覚の2点をとりあげられました。
 ただ、それでは、自然科学だけで、文系のことが考慮されていないのではないかという意見も出ました。これに対して、新しい学説ができるときに、なぜその学説がでてきたかを文系の側からアプローチすると相互の関係が見えてくるのではないかという提案がありました。
 かなり授業内容が具体的になってきたと同時に、各分野の議論をどうつないでいくかという問題も浮き彫りになった研究会でした。



【会の様子】