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問い合わせ先

総務課学融合推進事務室
学融合推進センター事務係

〒240-0193
神奈川県三浦郡葉山町(湘南国際村)

TEL:046-858-1629、1657(事務直通)
FAX:046-858-1546
e-mail : cpis-office(at)ml.soken.ac.jp

大統合自然史(仮称)

第七回 大統合自然史授業開発研究会


開催日:平成29年3月2日(木)

開催場所:コンベンションルーム AP品川



【概要】
 平成29年3月2日(木)に、コンベンションルームAP品川において、第7回大統合自然史授業開発研究会が行われました。第7回研究会では、平成28年度に学融合レクチャーで試行を行った「大統合自然史Ⅰ 宇宙・地球編」の総括と、それをふまえて、平成29年度の試行授業「大統合自然史Ⅱ 生命・地球編」をどのように行っていくかについて議論が交わされました。

【今年度の反省と来年度に向けた課題】
 最初に、学融合推進センターの七田麻美子先生から今年度行った「大統合自然史Ⅰ 宇宙・地球編」とその後の研究会での議論をふまえた「今年度の反省と来年度に向けた課題」をお話しいただきました。反省点として、まず講義の内容をどうするか。今回は概論を講義したが、満足していない学生もいたので、最先端の内容を話してもいいのではないか、また授業の進行については、学生と先生がやりとりする時間がもっと必要だったのではないか、その他、講義をふまえての見学という順序で進行したが、これは逆でもよかったのではないか、といった点がとりあげられました。授業の運営については、講師間の連携をどのようにとっていくか、講師の先生に全体像を理解してもらうにはどうすればいいか、また毎年継続して授業を行っていくにあたって事務方の負担をどうするかなどの課題が出されました
 さらに、学生アンケートを分析した結果、学生の専門以外への興味関心を引き出すことに関しては一定の有効性があるものの、自分の研究との繋がりを自覚するまでには至っていないようであり、その点を考えさせるために工夫が必要であるとの指摘がありました。ただ、これについては、細分化された専門との繋がりをすぐに自覚するのは難しいし、その後の研究生活の中でだんだんに理解していけばいいので、必ずしもすぐ学生に自覚させる必要はないとの意見も出ました。

【大統合自然史Ⅱの目的と内容】
 次に学融合推進センター長の鎌田進先生から、「大統合自然史Part2でやりたいこと」という題で、「大統合自然史Ⅱ 生命・人類編」の目的および、そこでとりあげたい内容についての説明がありました。内容については、「Ⅰ宇宙・地球編」で「環境と生成物間の相互作用から生じる時間展開」を「共進化」という言葉で表現し、注視してきたことをとりあげられ、Ⅱ「生命・人類編」でも、この環境と生成物との相互作用という視点から見ていくことで、一貫した流れを理解できるのではないかということをお話されました。また、とりあげたい内容として、生命系統樹のこと、人類進化と気温の関係、人類の世界伝搬、人新世という時代の捉え方の問題などを紹介していただきました。その後、課題図書の候補についても議論になりました。鎌田先生からⅠ「宇宙・地球編」のように事前の予備知識を学生に与えるものを課題図書の候補としていくつか紹介していただいたのですが、天文科学専攻の大石雅壽先生から、自分の専門分野の考え方を他分野に広げていった例として、物理学の立場から生命について論じたシュレーディンガーの『生命とは何か』を課題図書に加えるのはどうかという案が出され、課題図書の位置づけについても議題になりました。

【大統合自然史Ⅱの授業案】
 最後にまた七田先生から「大統合自然史Ⅱ 生命人類編について」との題で、授業案についてお話しいただきました。日程は9月後半に2泊3日。主な会場は国立民族学博物館および神戸にある民間の研修施設を使用する。案としては、1日目または2日目を民博の展示を活用した学習にあて、残りの2日間は研修施設で講義と演習を行うというもの。また、3日目に近隣博物館の展示を使った学習を行う案も出されました。研修施設で行う講義については、担当される先生の内諾もすでに得ているとのことでした。
 その上で、これから議論しなくてはいけない問題として、「大統合自然史Ⅰ」と「大統合自然史Ⅱ」のつながりをどのように見せるか。また、民博の展示を使った学習を、生命・人類についての講義の内容とどのように結びつけるかという点があげられました。前者については、根本は「共進化」というキーワードでつながっているが、もっと丁寧な説明が必要ではないか。また、後者の民博での学習の位置づけについては、人類の伝播の結果として民博の展示を見せるといいのではないか、との案が出されました。それと関連して、民博の学習を組み込む意味でも、今回は、必ずしも時間軸に沿って講義をすすめなくてもいいのではないか。むしろ、どういう切り口でまとめるかの方が重要との意見もありました。
 他、形式の問題として、講義だけでは単調になるのではないか、Ⅰの展示を使った学習が非常によかったので、今回も積極的に活用した方がいいとの意見がありました。
 また、今後、文系の学科の先生からの協力をどのように得ていくかという問題もとりあげられました。これについては、今回の試行授業に参加してもらうのが一番いいのではないか。そのために積極的に参加を促していく必要があるとの結論になりました。

【まとめ】
 「Ⅰ宇宙・地球編」が一定の成果をあげたこと、「Ⅱ生命・人類編」の準備が着実にすすんでいることが確認できたと同時に、ⅠとⅡのつながりをどのように見せるか、Ⅱの主要な開催場所である国立民族学博物館の展示をどのように活用するのが有効か、といった今後詰めていくべき課題も浮き彫りとなった有意義な研究会でした。



【会の様子】