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問い合わせ先

総務課学融合推進事務室
学融合推進センター事務係

〒240-0193
神奈川県三浦郡葉山町(湘南国際村)

TEL:046-858-1629、1657(事務直通)
FAX:046-858-1546
e-mail : cpis-office(at)ml.soken.ac.jp

学融合共同研究 採択課題

有害捕獲された野生動物の利用とその過程で起こる諸問題の検討 ―カラスを例として―  学融合推進センター 塚原 直樹



 コストをかけて有害捕獲された野生動物は、食資源や研究の資料として有効に活用することができると考えられるが、その多くは利用されること無く処分されている。カラス肉は鉄分やタウリンが豊富であり食資源としての可能性を秘めているが、そのイメージの悪さなどから食資源化は最も困難な動物だと思われる。もしカラスを食資源化の成功例とできるのであれば、他の動物の利用はより容易く、その波及効果は大きい。また、鳥の生理機能等の学術情報は家禽であるニワトリから得られた研究成果を鳥全体の特徴として書かれたものが多いが、野鳥のカラスを用いて比較を行うことで、教科書を書き変えられる学術的価値の高い成果を得られる可能性は高く、非モデル動物バイオリソースとしての利用価値は高い。そこで本研究では、カラスを食資源として利用可能か否かの結論を出すことと、非モデル動物バイオリソースの利用例として、カラス由来の培養細胞を樹立することを目的とした。
 初年度は、他の有害動物の利用例の実態調査からカラスを食資源化する上での課題の明確化、カラスの肉の成分や安全性に関する化学的分析、カラスを食べていた地域での聞き取りや人とカラスの関係に関する文化的調査、カラス由来の培養細胞の樹立を目指す。最終年度は、カラス肉の食味の官能試験や市場性の調査を行い、食資源としての実現性を検討する。また、樹立した培養細胞を用いて細胞生物学的解析や分子生物学的解析を想定している。得られた成果については、学術雑誌への投稿の他、特設webサイトの設置や市民向けのセミナーなどを開催し、情報公開を積極的に行う。
 「カラスを食べる」上では、安全性や機能性の証明だけでなく、イメージの悪さを払拭する民俗学的調査に基づいたブランディングも必要となる。そのために文理共同は必須で、まさに本公募の趣旨に適した提案である。